有岡城跡

JR伊丹駅からほど近く、関西スーパーなどが入るビルの隣にお城の跡地があります。

有岡城跡地と呼ばれるこの場所は、国の指定遺跡に指定されている貴重な歴史的財産です。

有岡城は元々、伊丹城と呼ばれていて、代々伊丹氏によって治められてきたお城です。

しかしその当時織田信長に仕えていた、荒木村重が伊丹氏を追い落とし城主となった際に有岡城と改められました。

1583年に廃城となったため、現在お城の形は残っていませんが、跡地には当時の痕跡が各所に残されています。

有岡城跡地と書かれた石碑横の階段を上がると開けた土地が見えてきます。

この土地の西側に内堀の跡とされる土地があるので、ここが有岡城の本丸だったのでしょうか

有岡城石垣

手前の石碑に有岡城石垣と刻まれているので、この上に有岡城が築かれていたと思われます。

等間隔に並んでいるこの石は礎石と呼ばれるもので、建物を構成する柱を支える土台です。

ですのでここに何かしらの建造物があったことが分かります。

穴はふさがれていますが、井戸も残っています。

有岡城主郭内堀址

この広い空き地のようなところも跡地の一部だそうです。

グーグルマップでは「有岡城主郭内堀址(ありおかじょう/しゅかく/うちぼり/あと)」と表記されていました。

漢字が多くてわかりにくいですが、それぞれの言葉を分けると、有岡城/主郭/内堀/址となります

主郭とは城の中心にある曲輪の事です。

曲輪とは尾根や斜面に作った平坦な土地の事で、その周りは堀や土塁などを形成して城の守りを固めます。

主郭は城の中で最も重要な区画であり、ここを突破されると城が落とされてしまいます。

堀とは穴を掘ってそこに水を張り、外敵の侵入を阻むものです。

外堀があってその手前の堀なので内堀です。

址とは主に建造物の跡に使われる言葉です

つまりここが本当に有岡城主郭内堀址なら有岡城の最終防衛ラインに設けられた外敵を阻む防御策の跡と言うことになります

有岡城跡地は国の指定史跡に指定されている、伊丹市だけでなく日本の歴史に深く関わる重要な遺跡です。

場所はJR伊丹駅からほど近く、気軽に訪れる事ができますので、伊丹及び日本の歴史に触れたい方は一度訪れてみてはいかがでしょうか。